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2013年11月15日金曜日

第一回どぐキャラ総選挙 回顧


全国から21組のどぐキャラ=土偶(系)ご当地キャラが参加して行われた「どぐキャラ総選挙2013」、一カ月に及んだ選挙戦が終了した(※1)。総投票数は千票を超えており(計1110票、うちネット投票が1075票)、第一回としては十分な成功だったといえるのではないだろうか。ここで選挙結果を簡単に振り返ってみたい(※2)。

1 どぐキャラは「縄文時代のヒト形の遺物をモチーフとしたキャラクター」と 定義されており、土偶だけではなく、人面付土器や岩偶をモチーフにしたキャラクターも含まれる。ゆるキャラは基本的に着ぐるみの存在を前提としているようだが、どぐキャラについてはそのようなルールはない。
2 この記事は2013115日の開票時点での情報を元にして書かれたものですが、土偶の日運営委員会の公式見解ではありません。

選挙戦は序盤からいのるん(青森県・是川縄文館)がトップに立ち、ドグ子(青森県・山田スイッチ社)、つくるん(長野県・伊那市創造館)、チビーナス(たち)(山梨県・北杜市埋蔵文化財センター)などが追う展開。中盤からは、はーとん(埼玉県埋蔵文化財調査事業団)が追い上げ、いのるんと熾烈なトップ争いを繰り広げた。
なんと一票差の大激戦を制したのはいのるん。もともとツイッター等のSNSによる広報活動を展開していた強みを十分に発揮した。第一回どぐキャラ総選挙1位の栄冠を手にし、念願の着ぐるみ作成に一歩前進したといえよう。怒涛の追い込みを見せたはーとんは、事業団HPのトップにどぐキャラ総選挙の告知がされるなど、こちらも選挙戦に力が入っていた。ネット投票ではいのるんと同数、会場での直接投票により惜しくも一票差の2位となったが、この名勝負は今後とも語り継がれるであろう。相方ののっそりーは「おいらをつれていかなかったのが敗因」と分析するが・・・ 3
3 亀形土製品がモデルののっそりーは、前述した「ヒト形の遺物」というルールのために今回は参加しなかった。
3位に食い込んだのは土偶OLのドグ子。中盤やや伸び悩んだが、最後に一気に票を伸ばした。山田スイッチ社の地盤を固めたことに加え、投票期間中にツイッターを開始するなど積極的な選挙運動が効を奏したといえよう。4位にはチビーナス(たち)が入った。最後には経験の差が出た形となったが、会場での得票数ではトップに立ち、百票越えを達成したのは立派である。
 5位に入ったのはミミー(千葉県・野田市郷土博物館)。ネット上では目立たなかったが、地元票を中心に手堅くまとめての上位入賞である。6位のつくルンは投票期間中にブログを開設するなど積極的に動き、本人も「大満足」とつぶやく結果となった。7位のみーたん(栃木県立博物館)も決して悪い成績ではないが、ハイレベルだった関東ミミズク土偶対決で他の二体(はーとん・ミミー)の後塵を拝してしまった。捲土重来に期待したい8位の文蔵くん・まいちゃん(高知県文化財団埋蔵文化財センター)の兄妹は50票越えで土佐っ子の意地を見せた。9位のめがみちゃん(山形県・舟形町)も活動再開から間もない中での好成績に満足の様子。舟形町のHPでは「来年も頑張ってね」という気の早い応援も送られていた。カワラダくん(長野県・浅間縄文ミュージアム)は、八ヶ岳山麓からの応援をバックに10位に食い込んだ。
 11位のさんまる(青森県・三内丸山遺跡)は他の青森県勢(いのるん・ドグ子)に水を空けられ、特別史跡・三内丸山遺跡の代表としては物足りない結果となってしまった。ただしこのように看板の大きさと得票数が必ずしも一致しないのがどぐキャラ選挙の醍醐味ともいえるだろう。12位のドグー(北海道・旭川市博物館)はクッキー販売や学習漫画などオリジナリティのあるグッズ展開が光ったが、ネット選挙では集票に結びつきにくかったかもしれない。四体の同時エントリーで注目を集めた岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センター勢では、しだないさんが13位、いずみちゃん14位、こうやくん15位、アイちゃん19位と票が割れる結果となった。憂いを秘めたしだないさん、ゆるさ全開のいずみちゃん、ぼっち系のこうやくん、オリエンタルなアイちゃんとそれぞれファンを掴んでいただけに、同時エントリーという戦術が裏目に出たかもしれない。16位の茅空(北海道・南茅部高校)は、胸に大きく名前を書いてのアピールも票を伸ばしきれず。17位のダンシング☆テンちゃん(三重県埋蔵文化財センター)も、リズムに乗れず、本来のステップを見せられなかった。18位のうきたむ嬢(山形県うきたむ風土記の丘考古資料館)は、ミュージアム・キャラクター・アワード2013からの連戦の疲れが出てしまったか。20位のがんたくん(秋田県埋蔵文化財センター)は、エントリーの出遅れを取り戻せず、最後に笑うことができなかった。21位のハナちゃん(宮城県・仙台市縄文の森広場)はかぶり物系キャラとして奮闘したが、東北楽天ゴールデンイーグルスに続く栄冠を杜の都にもたらすことはかなわなかった。

 以上、第一回どぐキャラ総選挙の結果を振り返ってきた。土偶の日運営委員会では来年の土偶の日に合わせて第二回の総選挙を実施する予定だと聞く。今回出馬してくれたどぐキャラ達のさらなる活躍と新たなどぐキャラの登場を願って、この文章の締めくくりとしたい。

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